第8章 持つべきものは友達
銀時の原付で走っている最中に、銀時が話しかけてきた。
銀「多串君は背中の傷、見たのか?」
『・・・そんなわけないでしょ・・・』
銀「・・・俺が話そうか?」
『・・・お願いします』
銀「・・・まあ、大丈夫だろ。多串君はそんなんで瑠維の事嫌いになったりしねーから」
『・・・うん・・・ありがとう、銀時』
いつの間にか震えが止まっていた。
この男は本当に不思議だ。側にいれば落ちつくし、人をひきつけてやまない。銀時を見ると、やる気のない目で、ふわっふわの銀色の髪。かつての白夜叉はどこに行ったのだろう?と謎に思ってしまうが、やる気のない目の奥には、侍としての炎が燃え盛っている。
『銀時ィ~』
銀「ああ?」
『私、銀時の綿菓子みたいな髪も、やる気のない目も結構好きだよ~』
銀「はあ?///いきなり何?銀さん照れるんですけど」
『銀時の事も好きだよ~・・・友達として・・・』
銀「・・・ああ、そう」
『だからさ~これからも、私の傍にいてね~』
銀「・・・わかったよ・・・」
『私がおかしくなったら、銀時が止めてね?』
銀「それ、ヅラとも約束した」
『・・・私、ヅラと同レベル?』
銀「ははは・・・」
『笑うとこじゃないから!!』
銀時が居てくれて本当によかった。
言いたかったけど、言えなかった。なんか、恥ずかしくて・・・