第7章 自分以外の人が気づいてたりもする
土「あと・・・」
『ん?』
トシがそこで言葉を濁した。私は催促せずに待つと、トシはぼそりと呟いた。
土「万事屋のヤローと付き合ってんのか?」
なんか、ものすごく照れてるんだけど。そんな顔されたらこっちが困る。
『付き合ってないよ・・・あれは、いきなりキスされただけだし・・・』
土「そうか・・・」
『で?なんでそんな事気になったの?』
いつも困らせられてる仕返しと思い、私は尋ねてみた。すると・・・
土「な・・・なんとなくだ」
とそっぽを向いてしまった。
何この生き物・・・なんか拗ねてる子供みたい・・・
『へえ~?・・・部下だから気になったの?』
あ、自分で言っといて傷ついた。そっかぁ・・・部下だからってこともあるよね・・・
だいたい、総悟の言うこと信じちゃだめなんだよね~・・・
土「・・・いや・・・そうじゃない・・・」
一人で落ち込んだり、つっこんだりしていると、突然トシがそう言った。
土「部下だからじゃねェ・・・と思う」
と思うって何?言ってる意味がよくわかんないんだけど・・・
だれか~!!翻訳してくださ~い!!
『どういうことかわかんないんですけど・・・』
そう呟くと、トシはため息をついた。
土「ほんと・・・鈍いよなぁ・・・」
『・・・え?何が?』
そう呟くと同時に、私はトシに抱きすくめられた。