第7章 自分以外の人が気づいてたりもする
しばらく無言が続くと、私は気になっていたことを聞いてみた。
『妖刀・・・大丈夫なの?』
土「ああ、まあ大丈夫だろう」
また無言が続く。
土「・・・悪かったな」
『はい?』
いきなり謝られても困る。だいたい、なんで不機嫌なのかも理解できない私にとってその言葉は、私を困らせる道具にしかなりえないのだ。
土「いや、妖刀にとりつかれてた時、色々助けてくれたみてーだからよ」
『いや、それは気にしないで。私の単独行動だから。・・・でも、戻ってきてくれてよかった、ありがとう』
私が軽くほほ笑むと、トシもほほ笑んでくれた。
その途端、私の胸が暴れだす。だいたい、男なのに綺麗すぎなんだよ・・・
土「それ・・・いい刀だな」
『まあね、見つけたんだ。でも、斬れすぎるから、新しいの買う予定』
土「そうか・・・あまり無茶はするな」
『了解です、副長』
ふざけて敬礼をすると、トシはおかしそうに笑った。
トシがうれしそうに笑うと、こっちまで自然と笑顔になる。やっぱり私はこの人が好きなんだ。