第6章 自分の信念は貫き通せ (真選組動乱編)
私は走り出そうとしたが、ふと河上の腰にささっている刀に目を奪われた。
『・・・その刀・・・』
河上はそれに気づき、刀を取り出し、こちらに投げた。
河「晋助に頼まれてな、この刀おぬしのらしいな」
『・・・この刀利用して、随分な悪事を働いたそうね』
河「本物の、妖刀紅桜であろう。拙者達にはとてもじゃないが使いきれん。持った者の憎しみ、恨みを吸いとり、それを力に変えるとは・・・」
『フン・・・抜いたの?バカだなぁ・・・この刀には、私のどす黒い感情しか入っていないのよ』
私は刀を拾い上げ、後ろを向いたまま告げた。
『・・・晋助に、大切なものが見つかったと伝えてくれ。戻ってくる事もないだろうって・・・』
私は息を思いっきり吸うと、走り出した。
『銀時ィィ!!そいつ頼むわ!!』
そう言い残して。