第33章 お菓子くれやァァァァ!!って言ったら大体くれる
仮装させられなくてよかった~とか思いながら、局長室前を通っていると、いきなり中から大声が聞こえた。
・・・・・・・しかも、全力で私のことを呼んでいる・・・・
近「瑠維ちゃ~~~~~ん!!!!!」
『何ですか?そんな大声で・・・・・』
私は容赦なくふすまを開け放った。するとそこには・・・・・・
『トシ!?』
が居た。しかも・・・・・・
近「どうだ?かっこいいだろ!!ヴァンパイアの仮装だ!!」
そう!ヴァンパイアの仮装をしてるんです!!(なんで敬語?)マントつけて、スーツっぽい服装で・・・・髪が・・・・・
近「衣装に合わせてオールバックにしてみたんだが・・・・・トシ、お前結構似合うな!!」
すいません・・・・私しゃべってないですよね?
理由があるんですよ?その・・・・あの・・・・かっこよすぎて・・・・いや!いやいやいやいや・・・・ヤバいですよ!?何か・・・もうヤバい!!
近「実はな!今日一日、真選組の隊士は仮装をしてお菓子を配りながら、安全を呼び掛けることになったんだ!」
その一言を聞いた瞬間、私のテンションは一気に下がった。
『全員?』
近「もちろん!総悟は狼男、山崎はかぼちゃ。俺は、トシと同じくヴァンパイアだ!」
かぼちゃ!?かぼちゃって・・・・・なに?
近「瑠維ちゃんにはもちろん、魔女の仮装を・・・・」
『嫌です』
私は近藤さんが言い終わらないうちに即答した。
近藤さんは不思議そうな顔をする。
近「どうしてだ?楽しいと思うぞ?」
『楽しかろうと嫌なものは嫌なんです!』
頑なに拒否する理由は・・・・・昔、銀時達に仮装を無理やりさせられて以来、私はそういう類のものが嫌になったのだ。この隊服でさえ、ギリギリのラインだと言うのに・・・・・・・
近「頼むよ~!瑠維ちゃんが居ないとダメなんだって」
『知りません!そんなに女の子が欲しいなら、総悟に女装でもさせたらどうですか?きっと似合いますよ?』
どんなに言っても引き下がってくれない。とうとう私も折れてしまった。ただし、条件つきで・・・・・