第27章 故郷は何か知らないけど・・・・いいもんだ
神「で?どうする?姉御」
江戸城の前についたが、さすがに警備が厳しい。
しばらく悩んでいたが、私はしっかりと決心した。
『正面突破。堂々と行こうよ堂々と』
神威は少し驚いたような顔をしたが、またいつものにこにこ顔に戻った。
神「さっすが姉御。物分かりがいいね」
『殺さないのよ。後々面倒だから・・・・・』
神「わかってるよ。第一、殺しても意味ないしね」
『多いと思う?』
神「俺ら二人で十分だよ」
私は仕込み刀を抜き、構えた。
『くれぐれも・・・・殺さないのよ?』
神「わかってるって」
二人して警備の中に突っ込んでいった。
簡単に警備の壁を突破していく。・・・・私ではなく神威が。もう私は既に、刀を納めていた。
『私って意味ないじゃん』
苦笑いで進んでいく。全員死んでおらず、血まみれの廊下はいささか不気味だ。
『なぁんか・・・・出そうだなぁ・・・・』
そんなこんなでいつの間にか、将軍の居る座敷に辿りついた。