第25章 ありがとう。って何か寂しくない?
銀時side
神楽や新八の寝ているむさ苦しい部屋から出ると、非常に行きたくてたまらなかった厠へと向かう。
銀「あー・・・・・ったく瑠維の奴・・・・見舞いにもこねーたぁ・・・・どういう神経してんだよ」
などとひとり言を言ってたので、便器から少し零れてしまった。いつも通り、手を洗わずに厠を出るとほんの少し、玄関の戸が開いていた。
銀「んだよ・・・・新八、ちゃんと閉めとけって言ったのによォ・・・・・あれ?言ったっけ?」
ブーツを軽く引っかけ、戸を閉めようとしたすると・・・・
銀「何だァ?これ」
手紙が挟んであったのだ。
白い封筒で、味気がないように見えたが、女からだと銀さんセンサーが察知した。
銀「オイオイ・・・・銀さんモテて困るなァ、オイ」
半分疑いながら、半分本気で封筒を眺めた。
ソファに座り、考え込む。
銀「ヅラだったらいきなり爆発しそうだな。・・・・てかこれ、果たし状とか!?だとしたらこのセンサーやべぇな」
しばらく考えてたいたが、心を決め、封を開けた。
中からほのかに香ったのは、甘い匂い。
まちがいない、女だ。
中から便箋を取り出し、一行目に眼を通した。
銀「この字・・・・」
バランスが整った達筆で書かれていた。
・・・・いやそんなことより・・・・その字は、あまりにも見慣れ過ぎていたのだった。
銀「瑠維?」
俺は先を読み進めた。