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苦しみの中の幸せ Part2  (銀魂 土方落ち)

第25章 ありがとう。って何か寂しくない?



う・・・・そ・・・・でしょ?

私が戻らないと・・・・みんなを殺す?
そんな・・・・・

『ふ・・・・・ざけてんの!?』

私は神威に掴みかかった。神威はそれでも表情を変えない。

『やっと・・・・・やっと見つけたのに!それなのにどうして・・・・・どうして奪うのよ!?』
神「姉御?そんなことが出来るわけないだろう?ほら、旦那も言ってたよね?姉御はもう、修羅の道を進んでる。そこから逃げ出すことなんて・・・・・不可能でしょ」

「不可能」
この言葉が私に酷く突き刺さった。
春雨に入ったが為に、居場所が欲しかっただけなのに・・・・・こんなことになるなんて。

『春雨なんて・・・・・・・入らなければよかった!!』

手を放し、両手で顔を覆った。
見られたくないのだ。誰にも・・・・・・
これは私の罪。なのに涙が止まってくれない。

悲しいわけじゃない、苦しいわけでもない。
ただただ、自分自身に腹が立っているのだ。そして、悔しい。

高「怨むんなら自分を怨め。これはお前ェが引き起こした・・・・・」
『わかってる・・・・・』

私は覆っている手を除け、前を見据えた。

『戻るわ、春雨に。これは私自信の罪。自分の尻拭いは、自分でしなければ』

そして私はもう一度、江戸の街を見た。

最初見たときよりも、ずっと悲しい。
色あせて見えるのだ。私は大きく息を吸い込み、こう言った。

『行く前に・・・・・一つだけしたい事があるの』
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