第23章 女の執念はおそろしい(一国傾城篇)
『これはこれは・・・・本当に厄介なことに首を突っ込んだようで』
私は辺りを見回した。
周りに居るのは、刀を差し、武装している者たち。その腕には、今井信女と同じ八尺烏の刺青が見える。
『・・・天照院「奈落」・・・ね。あ~あ・・・・刀今は持ってないしなぁ・・・・』
私はフゥと息を吐き伸びをした。
『降参しま~す。武器も持ってない状態で戦うほど無謀じゃないんでェ~』
頭の上に手をあげ、のんびりとした声でそう言う。
最初は烏も警戒していたが、私が動かないので本気ととったのだろう。私は手首を拘束された。
『私の罪名は?』
「・・・・・将軍暗殺未遂だ」
『アハハ~。それ私じゃないでしょ。私だったら未遂になんてしないからね』