第23章 女の執念はおそろしい(一国傾城篇)
『傾城鈴蘭?』
私は団子を頬張りながら言った。
私の前には日輪さんが車いすに座っていた。
日「そうだよ。伝説の花魁って言われててねェ、その美しさは天女にも勝るとも言われ、歌、踊り、緒芸において右に出る者はなし。本当にすごい花魁だったんだよ」
『そうなんですかァ。で?銀時たちは何をしてるんですか?』
核心を突く質問を投げかけると、日輪さんは困った顔をして私に言った。
日「まったく・・・・鼻がいいこと。・・・銀さんはあの人と、心中立てしちまったんだよ」
『!?・・・・ハァ・・・・バカじゃないんですか?銀時はそんな大切な約束、破れるような男じゃない事位知ってますよね?・・・・殺す気ですか?』
日「ホント・・・・バカなこととは思ってるさ。でもね、あの人のあんな姿みたら・・・・誰だって思うんだよ」
『・・・もう一度だけ、あの人に会いたい・・・・ってですか?』
日「何年も待ち続けてるんだよ。最後くらい、会わせてあげたいだろう?」
私は日輪さんの話を聞き終えると、団子を一気に頬張った。
『まぁ出来る限りの事はしますけど・・・・こっちも役人なんで、面倒なことはできませんので』
日「そんなこといいながら、アンタも銀さんと一緒だからねェ」
『・・・・解りましたよ、やればいいんでしょコンチクショ―!』
呑んでいたお茶を長椅子に叩きつける。中のお茶がパシャンと跳ねた。
『・・・嫌な予感しかしないんです。だからって見捨てるわけにもいかないんですよね・・・・』
日「お願いするわね」
『私も人のこと言えない位おせっかいなようで』
ニッと笑い、私は吉原を後にした。
そして地上に出た時に、事件は起こった。