第21章 人を利用するのって・・・・楽しいよね(バラガキ編)
『はい終了ォ~・・・・・弱すぎでしょ?一分位踏ん張りなさいよね』
まさに瞬殺。まぁ峰打ちだけどね?
一分っていうか・・・・・三十秒も持った?
私はあらかじめ用意しておいた縄で浪士たちを捕縛し、布に投降の訴える文を書いた。
『さてと・・・・・』
私は立ち上がると、出口に向かった。途中には真選組の隊服を着た、見廻り組が転がっていた。
『エリート・・・・かぁ・・・・バカバカしい』
私は見向きもせずに進んで行った。
すると隣に建てられていたビルが崩れ落ちる。
総悟がやったのだろう。だが烏はこんなことでは死なない。
すると、突然見廻り組の隊士たちが突入してきたので、身を潜め、外に出た。
すると、佐々木がジミーと近藤さんに剣を突き付けられていた。
しばらく見守っていると、二人は剣を下した。
トシは佐々木の肩を叩き、離れる。
私は佐々木を見た。すると、佐々木は笑った。無論、私に向かって。
佐「まんまとはめられましたね。さすがは舞鬼神と言ったところでしょうか?」
その声に真選組の隊士たちは振り返った。
私はそんな奴らを無視し、佐々木に近づき、そして笑った。
『気付くのが遅すぎやしません?三天の怪物殿?』
佐「あなたは素晴らしい。我々だけでなく、真選組も知恵空党も、さらに白夜叉まで利用してしまうとは・・・・・ですが一つ不思議なことがありますね」
私は佐々木が問う前に言った。
『私のメリットは無いに等しい。ですが、あなたの弟殿と白夜叉、そして真選組の副長殿にはメリットがあったと思いません?』
佐「・・・・・なるほど・・・・またも裏を取られましたね」
佐々木は悔しそうに笑って見せる。それが本心なのかわからないが・・・・
佐「しかし、真選組は貴方のことが露見するとどうなるのでしょうか?・・・・少なくとも、元攘夷志士で、名高い舞鬼神様が警察に居るとなると・・・・・責任は重いでしょうね」
佐々木はそう言い、笑う。まるで裏をとってやったというように。私はクスリと笑う。