第18章 昔の事を語っている奴は、たいてい寂しい奴だ
そして私は永松の肩を担いだ。
永「なにをする?」
『今みたいに腐った考え・・・・捨ててみなよ。そしたら、大切なものが見えてくる。存外・・・・・』
永松を見、そしてニコッと笑って見せる。
『この世界も悪くないのよ?』
私はそう言うと、目の前を見た。
近藤さんが笑ってくれて、総悟も軽く微笑んでいた。
・・・・まぁ・・・・トシは相変わらず、そっぽを向いて煙草を吸っている。
永「お前は美しいな。・・・・・まっすぐで汚れを知らない。そんなお前に一つ忠告をしておこう」
『・・・!?』
永「一部の浪士の間では、お前さんが真選組に居ることが知れている。接触を試みてくるだろうが・・・・・」
『そん時は、ヅラだろうが晋助だろうが捕まえるよ』
永「フッ・・・・・昔とはえらい違いだな」
永松は意識を失った。