第17章 復習はお家でやりましょう
『そんな昔の事よりも・・・・・・あの男はどうなったんですか?』
私が一番気になっていた核心をついた。すると、近藤さんは顔をゆがめた。
近「・・・あの男の事は監察に調べさせている。いずれはしょっぴくつもりだ」
私はその言葉にピクリと眉を動かした。
『あの男には手を出さないでください』
近「!?」
土「・・・・どういうつもりだ・・・・瑠維」
トシは不機嫌そうに私を睨む。
だが、私はそんなものに怯まない。
『あの男は私に喧嘩を売った・・・・・なら丁重に買うのが礼儀でしょう?』
近「瑠維ちゃん・・・・君は一度彼に負けた・・・・・それも・・・」
土「そんなボロ雑巾みたいな体たらくでか?」
『・・・・あの男は私がこの刀を抜くことを恐れている』
私は紅桜に触れた。
『本気出さないと、面白みがない。私はこの刀を抜いた時、初めて本気を出せる』
近「つまり一人でも勝てる・・・と?」
『強者と戦いたいと思うのは私の悪い性ですね・・・・』
フッと笑った。つくづく思う。
私は頭がいかれている。
近「もう少し協調性を知ったらどうだ?・・・・攘夷戦争の時もこんな行動をとっていたのか?だとしたら・・・・」
『私は振り回される側でした。だからこそ、周りにどれだけ迷惑をかけるか知っています』
近「なら・・・・・」
『それでも』
私は近藤さんの声にかぶせるように呟いた。
『命の恩人を・・・・師を・・・・・アイツらをバカにされたことが・・・・・何よりも腹立たしい。アイツには、もう二度と・・・・アイツらの・・・・私の大切な人たちのことを・・・・・語らせない』
それだけ言うと、私は副長室から出た。