第17章 復習はお家でやりましょう
『・・・・結局何も出なかったねぇ・・・・』
山「そうですね・・・・・」
いくら張り込みをしても中々情報は手に入らない。
山「まぁ、明日頑張りましょう」
『そうね・・・・・』
私達は裏路地を歩いて屯所に帰って行く。
川に掛った大きめの橋を渡ろうとすると、前方から笠をかぶった男が歩いてきた。
『・・・・・・・』
無言で通り過ぎる。が、笠の男はピタリと立ち止った。私もそれに合わせて立ち止る。
『廃刀令をしらないのかしら?・・・・・・腰に刀なんか差して・・・・・』
山「あ・・・・・ホントだ・・・・・」
ジミーは今さら気付いたようだ。
?「そちらこそ、どういうつもりだ?そんな堅苦しい服を着て、幕府の犬になり下がったか?」
男の声に聞き覚えはなかった。低く唸るような声だ。
『アナタ・・・・・私とどこかで会った?身に覚えがないんだけど?』
男の肩がピクリと動く。
?「会った事がある?・・・ハハハ・・・・・バカなことぬかしやがる・・・・」
空気が震えた。男の鋭い殺気によって。ジミーは体を堅くしているが、私には効かない。
『身に覚えがないと言っているでしょう?』
?「どこで会った・・・・・か?・・・・ならば教えてやろう・・・・・」
その瞬間男が動いた。私はジミーをつきとばし、刀を抜き、男の刀を受け止める。
?「攘夷戦争の時に・・・・・一度だけ会ったことがあるだろう?」
刃を合わせたまま答える。
『何の話かしら?』
?「しらを切るな・・・・・俺の片目を斬ってくれたのは、お前さんだろう?なぁ・・・・・舞鬼神さんよぉ・・・」
字に惑わされた瞬間、私は吹き飛ばされた。その時に、私は男の笠を斬った。
ジミーの隣に飛ばされたが、すぐに体勢を整え、男を見た。
『アンタ・・・・・・あの時の・・・・・』
その男には見覚えがあったのだ。