第16章 喧嘩には仲裁が必要
そして今、私達は屯所の台所に隠れています。
『・・・・私達ってさ・・・・・何で隠れてんの?』
銀「・・・・知るか・・・・」
銀時は大分不機嫌な様子で、床に座り込んでいる。
『何しに来たのかな?私達・・・・・』
銀「もっと知るか」
私も銀時の隣に座った。
あれ?いつもなら会話が成立するのに、今日は全然なんですけど?怒ってんのか?怒ってんのか?白髪頭?
銀「うっせーよ!!心の声漏れてんだよ!つーか今、隠れてんだろ!?静かにしてろ!」
『命令口調ゥ~?誰に向かってそんなこと言ってんのかなァ?』
ボキボキと指を鳴らしながら迫ると、銀時は、すいまっせんしたー!!と言って頭を下げた。
『・・・・どうしよ・・・・』
銀「仲直りしねーのか?アイツと」
いや・・・・・今の、どうしよ・・・・・はそっちじゃないからね?何勘違いしてんの?
銀「お前ェもアイツも、いつ死ぬのかわかんねぇんだぞ?」
『・・・・わかってるよ・・・・そんなこと』
銀「後悔したくねぇだろ・・・・もう二度と」
アンタも後悔とかしてんだ。そう言おうとしたが、やっぱり止めた。銀時の顔がいつもとは違ったからだ。
寂しそうで辛そうで、見てるこっちが痛くなる。
『・・・・そんな顔しないでよ。アンタはアホ面が一番似合うんだから・・・・』
銀「オイ、さりげなく貶してんじゃねぇよ」
『本当のことですぅ~』
銀「お前が語尾伸ばすと気持ち悪っ!!」
『うっせェ、バ~カ!!』
銀「バカって言ったほうがバカなんですぅ~」
『アンタだって語尾伸ばしてんじゃん!キモッ!』
銀「んだとチビ!」
『白髪!』
銀「アバズレ!」
『天パ!』
銀「男女(おとこおんな)!」
『んだとゴラァァァァ!』
結局はこんな感じになるのよね。
私が銀時の首を絞めている時、銀時の口から衝撃的な言葉が発せられた。
銀「昔は俺のこと、銀兄(ぎんにい)って呼んでたのになァ」
『それを言うなァァァァ!!!』
思いっきり銀時を投げた。すると・・・・・・
銀「うごっ!」
?「うぐっ!」
タイミング良く入ってきた隊士にぶつかりました。
で・・・・その隊士というのは・・・・・
銀「うおっニコ中!」
土「痛ェだろーがテメ―は!!さっさとどけ!」
只今喧嘩中の土方十四郎さんでした・・・・・。