第16章 喧嘩には仲裁が必要

銀「はいは～い・・・新聞ならいらね～・・・よ？」

銀時は私を見た瞬間固まった。そして、私も銀時を見た瞬間固まった。

『・・・なんて格好してんのよ・・・』
銀「いや・・・・それこっちのセリフ・・・」

銀時は半裸だった。まぁ・・・私も人の事言えない位ひどい格好してるけど・・・

『喧嘩した』
銀「はぁ？」
『家出した』
銀「はぁ・・・」
『上がらして・・・というか風呂貸して』
銀「随分と勝手だな、オイ」

私は銀時の返事を待たず、中に入ろうとしたが・・・・

銀「ちょい待て！！一回タオルで体拭けよ！！廊下が水浸しになるだろーが」

そう言って、どこから持ってきたのかもわからないタオルを私に投げつけた。

『あーもう、びしょびしょ！！最悪どぅあ～』
銀「どぅあ～ってなんだよ・・・・ったく帰って早々喧嘩たァ・・・・お前ら早くも破局寸ぜ、ぶふぉ！！」
『うっせェ！！風呂入るから！！着物乾かしといて！！』

私は体を拭いていたタオルを銀時の顔面にぶん投げ、そのまま風呂場に向かった。

銀「はぁ？ちょっここ俺の家なんですけどォ！？なんでお前が主導権握ってんの！？」

と後ろでぶつくさ言っていたが、私が風呂場の戸を閉めると、それも聞こえなくなった。