第14章 生きるも生かすも・・・あなた次第です。 (吉原炎上編)
『・・・くみ取られてないようで・・・本当は、気づいてもらってたってことか・・・・・・幸せそうな顔しちゃって・・・』
私はそう言って、少しほほ笑んだ。
旦那の顔はもうすでに、夜王鳳仙の顔ではなかった。誰とも、なにも変わらない。穏やかなお爺さんの顔だった。
『陽を嫌った夜王が、最後は陽の下で穏やかに死んでいく・・・か』
パチパチパチ・・・
私が呟いたのとほぼ同時に、神威は手を叩いた。
神威「よっ、お見事。実に鮮やかなお手前っ・・・」
『いや・・・どう見ても違うでしょ・・・』
あんたの目はどこに付いてるんですか?その髪の中ですか?
神威「姉御・・・最後まで聞こうよ・・・」
『え?続きがあったの?』
神威「当り前だろ?さすがに俺でも・・・」
『・・・長くなる?』
神威「・・・・・まぁ・・・」
『じゃあ、後で起こして。私、疲れたから寝るわ』
そう言うと私は少し離れた所に寝転がった。
ぽかぽかとした日差しが私を包み込む。
あ~・・・・・これからどうしよう・・・
とか考えながらまどろみの中に引き込まれていった。