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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第6章 ありえませんよ



…ハッ、まさか。

昨日私が部活中隠れて笑っていた腹いせに?!


「…有り得るわね」

「ん?何か言った?」

「何でもないわ。田中さんもわざわざ征十郎の言うことを真に受けなくていいのよ。それじゃあ、私は部活へ行くわね」

「あ、ちょっと。藍川さん!」


私を呼び止める田中さんの声を無視して教室を出た。


「(…むっかつくわ。私が運動が苦手だってことわかったうえで、あんな嫌がらせなんて。本当に人間なの?)」


「大分怒ってんな、華澄ちゃん」


私が教室を出た後を追ってきた成美ちゃんは、他人事のようにして笑う。


怒るに決まってるじゃない。

だって、皆知ってるんでしょう?

私が運動音痴だってこと。


「成美ちゃん、ボール貸してちょうだい」

「へ?何々?練習するん?」

「当たり前よ!こうなったら私だってやればできるってところを見せてやるわ」

「なんかおもろいことになってきたなー」


成美ちゃんは、さらに笑った。


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