• テキストサイズ

青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第6章 ありえませんよ



そのまま三人は、征十郎に促されて、コートの中へと向かっていった。


「ねぇ、征十郎」

「なんだ」

「にらめっこしない?」

「……」


ふざけて私が言えば、無表情で征十郎は私を見下ろした。


「断る」

「いいじゃない」

「練習を始める」


そんなに私に変顔を見せたくないのか。

コタちゃんには見せた癖に。


「はいはい、行ってらっしゃい」


コートに戻って行く征十郎の後姿を見ながら、私は征十郎の変顔を想像してみる。


「…フフッ」

「おい」


私が小さく笑うと、それを見逃さなかった征十郎は私の方を向いて睨みをきかす。

その睨みは別に怖くはなかったが、私は姿勢を正して、練習に目をやった。


そしてこの日の練習中、何かにつけてずっと笑っていた永ちゃんは、征十郎からいつもの倍のメニューを課せられていた。

/ 422ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp