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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第6章 ありえませんよ



教室にいた他のクラスメイトたちも、ちらほらと移動を始める。


「本当だわ。…って。征十郎はまだ戻ってこないの?」

「そのまま行ったんとちゃうん」

「あの人何も持っていなかったわ。もう…」


部室にファイルを戻しに行っただけじゃなかったの?

それなら、どうしてこんなにも遅いのよ。

もう予鈴が鳴っちゃうじゃない。


「成美ちゃん、先に行っててもらえるかしら。私は征十郎を探してくるわ」

「ほんま世話焼きやなぁ。オッケ、先行くわ」


教科書やノート、ペンケース…といった必要なものを持って、成美ちゃんは教室を出た。

私も自分のものと、征十郎の机の中から彼のものを持ち、部室の方向へと向かった。

部室の前に着いた時には既に予鈴の鳴る寸前。

私は勢いよく部室のドアを開け、中を確認すれば案の定征十郎の姿が目に入る。


「あー、やっぱりまだここにいたのね」

「カスミン?」


私が部室の中にいる征十郎に向かって声を掛ければ、征十郎以外の人からの返答が返ってくる。


「あら?皆さんもここにいたんですね」


そこには征十郎の他にレオ姉、コタちゃん、永ちゃんの姿があった。


え、何?

ノートを返しに来たついでにトランプ?何やってんの?

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