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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第5章 尽くすだけ



黛さんもそれをわかってか、私にフッと笑いかけると、前を歩く部員たちに付いて去っていった。


「(…というか、私のこの多い荷物を見ても何も手伝ってはくれないのね)」


まあ、そこが黛さんらしいと言えば、黛さんらしいんだけど。



その後約一か月に渡って開催された京都府予選だが、洛山は勿論、他を一切寄せ付けない強さで優勝を飾り、IHへの切符をいとも簡単に手に入れた。

この間、征十郎はずっとベンチ。


彼曰く、「わざわざ僕が出る幕でもない」らしい。


京都府予選から二週間後には、近畿大会も行われるが、間違いなく彼が出るつもりはまだない。

そう。

征十郎が出るとすれば、それは全国の舞台。

今回の予選での目的は黛さんの公式戦慣れとミスディレクションの微調整。


そこそこ大きなこの大会を調整に使う彼を、少し恐ろしいと感じた。

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