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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第5章 尽くすだけ



いや。

特に、というわけでもないわね。

先日の練習後、早速黛さんに背番号『5』のユニフォームが渡されたのだから。


「スタメンに黛を入れる」


選手がアップをしている傍ら、ベンチの準備を行う私の元へ、今日は試合には出ないという征十郎がそう言いながら来る。


「随分と急ね?まだ未完成なのにいいの?」


黛さんがミスディレクションを習得し始めて、まだ一か月も経っていない。

毎日必死に練習に励んでるおかげもあって、形にはなってきてはいるが、それもまだ未完成なもの。

それを試合に出していいものか、と私は疑問に思う。


「未完成だろうが、まずは公式戦に慣れてもらう方が先だ」

「なるほど」


この日公式戦デビューを無事果たした黛さんは、ミスディレクションも上手い具合に発動させることができており、その結果に征十郎も満足していたようだった。

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