第5章 尽くすだけ
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洛山の制服、今日はブレザーの代わりに真新しい白いジャージを羽織る。
背中には『RAKUZAN』の文字。
今日はIH京都府予選、初日。
「…よし。行ってきます」
誰もいない部屋に声を掛けると、私は玄関のドアを開けた。
一度学校へ寄り、マネージャー道具を取ると、そのまま今日の会場へと一人向かう。
なかなか重みのある道具だが、手伝ってくれる人がこのチームにいるわけもなく、弱々しい足取りでバスへと乗り込んだ。
「(別にいいんだけどね。はじめから期待なんてしてないわけだし)」
樋口先輩が先にいくつかの道具は持って行ってくれている、ということがあるだけまだマシだ。