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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第5章 尽くすだけ



黛さんを見つけたのは私。

それを征十郎に教えたのも私。

ならば、彼がテツ君のような思いをしないようにするのも私なはず。


「華澄」


階段をトントンと下りていると、階段を上がってくる征十郎と出会った。

どうやら、今日の屋上は千客万来ね。


「征十郎も黛さんに用があるの?」

「ああ。お前もか?」

「私の用はもう済んだわ」

「そうか」


それだけ言うと、征十郎は私の隣を通り過ぎて、屋上へ向かっていった。


「(…余計なことは考えない。私は選手が万全のコンディションで試合に臨めるように尽くすだけ)」


私は一度目を瞑り、深呼吸をしてから、教室へと戻って行った。

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