第4章 ごめんね
「ちょっと小太郎、何聞いてるのよ」
「だって気になんじゃん。いくらカスミンが凄いマネージャーでもわざわざ京都まで連れてくる?普通」
「あー、俺もそれは気になってた。で、どーなんだよ、赤司」
え、征十郎もいるの?!
永ちゃんの問いに征十郎はどう答えるのか。
聞いてはいけない気がするのはわかってはいるけれど、気になるのも事実であって、そして何より私の体はその場から動けなかった。
「僕と華澄は付き合ってなどいないよ」
征十郎はいつもの調子で答える。
…まあ、事実だし。
「うっそ、まじで?!絶対付き合ってるんだと思ってた!」
「へー。んじゃ、昔付き合ってたとかか?」
「いいや、僕と華澄がそんな関係になったことは一度もない」
興味津々に問い詰めるコタちゃんと永ちゃん。
それに何とも思っていないように答える征十郎。