第4章 ごめんね
「灰崎の知り合い?あいつなら今日も来てないよ」
「今日、も…?」
「そ。入部はしたものの、なかなか練習には来ないんだ。上手いから何も文句は言えないんだけどな」
そっか…。まだサボってるんだ。
「そうですか。ご丁寧にありがとうございます」
「いや、いいよ」
その彼に一礼してその場を離れた。
来ていない、そうだとしても祥ちゃんがバスケをまた始めた。
その情報だけで今は十分だ。
「よし、今度こそ京都へ帰るか」
東京のお土産もついでに静岡のお土産も買った。
それにこれだけの情報を持って帰れば、皆喜ぶんだろう。
皆が喜べば、チームが強くなれば嬉しい。
私を必要としてくれればもっと嬉しい。