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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第4章 ごめんね





優ちゃんの情報を元に、私は静岡に寄ってから京都へ帰ることにした。

福田総合高校なんて全く知らなかったし、私の中ではIHの候補にも入らないチームだったが、祥ちゃんがいるとなれば話は別だ。


「(…やっぱり…バスケが好きだったのよね…)」


中学時代の彼の退部のことを思い出しては、胸が痛くなる。


「(…にしても、いないじゃない)」


いつまでも過去に浸っているわけにはいかない。

私はバスケ部が使用している、という体育館を覗いてみるが、祥ちゃんと思わしき人物の姿は見当たらない。


…優ちゃんの勘違い?


一人唸りながら練習を覗いていると、後ろから声を掛けられた。


「…あの、何か用ですか?」

「!」


やばい。

都内じゃないし変装はしているとは言え、万が一バレてしまっては征十郎からの長いお説教コースになってしまう。


「え、えーっと…。灰崎祥吾君っていますか?」


とりあえず、あまり顔が見えないように俯き加減にして、その人に問いかけた。

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