第4章 ごめんね
私がその条件を飲むと言えば、征十郎はあっさり許可を出してくれた。
「華澄ちゃんゴールデンウィーク帰っちゃうの?寂しいわね」
練習の休憩中、既に征十郎から事の次第を聞いたレオ姉が言う。
「遊びに帰るわけではありませんよ?きっちり調べ上げてきますから、お楽しみに」
「お土産は絶対買って来いよ」
「永ちゃん。他に言うことないわけ?」
「お前だって、お土産何かなー?とか言ってただろ」
私とレオ姉の隣で話を聞いていたコタちゃんと永ちゃんは言う。
その様子がおかしくて、私は少し笑ってしまう。
すると、私が笑ったのを見た三人はポカンとした表情を浮かべ、私をジッと見てきた。
「藍川、お前笑えたんだな…」
「え?」
永ちゃんは何とも失礼にそんなことを言いだす。