第19章 私の役目
「おーテツ!復活したのか!」
テツ君が起きたことに漸く気が付いた大ちゃんたちは、一旦休憩だということでこちらに向かってきた。
今のところ、勝っているのは征十郎、真ちゃん、あっくんチームらしい。
「はー…疲れたー…」
「さつき下手すぎんだろ」
「仕方ないッスよ。桃っちは選手じゃないし、何より女の子なんスから」
天才たちに交じってバスケしていたさっちゃんはベンチの前に座り込む。
その様子に私はふふっと笑った。
「私、飲み物買ってくるわね?何がいいかしら?」
「俺は勿論お汁粉なのだよ」
「真ちゃんは聞かなくてもわかるわ」
皆のご注文を承った私は一人立ち上がり、自販機へ向かった。
コインを自販機に入れ、大ちゃんご所望のスポーツドリンクのボタンを押そうとした時。
後ろからにゅっと腕が伸びてきた。
「一人じゃ持てないでしょー?俺も手伝うよ」
あっくんだ。
「ありがとう」と私があっくんに微笑みかけると、彼は少し顔を赤らめた。