第19章 私の役目
前を歩くのは永ちゃん、コタちゃん、レオ姉、征十郎。
四人は何を食べるのか、でもめている様子。
「そこは肉だろ!?」
「いいや、湯豆腐だ」
「赤司ぃ…湯豆腐食べたところで俺の腹は膨れねーよ」
「アタシ、この近くで雰囲気のいいカフェ見つけたの」
「カスミンがいるにしても、男ばっかでカフェはキツイよ…」
「あら、アタシがいるじゃない」
結局何に決まるのかはさっぱりわからないが、今まででは考えられないこの光景に、私の口元は緩む。
「…赤司に言わねーのか?」
私と並んで最後尾を歩いていた黛さんが、ふと問いかけてきた。
「何をですか?」
的を射ないその問いかけに私は首を傾げて問い返す。