第3章 似てるの
並んで歩きながら、私は資格取得の話を切り出す。
征十郎の言う通り、私はテーピングに関する知識は豊富に持っているつもりだし、必要ないことかもしれない。
だが、漸く私も高校生になり、資格の受験資格を得たことだし、資格、という目に見える形で持っておくことにこしたことはない。
「基礎をきちんと理解してこそ、応用が効くのよ。やっと高校生になって受験資格も得たし、受けたいの」
「華澄がそう言うのならば、好きにするといい」
私が意思表示をすれば、征十郎はそれを許可してくれた。
本来ならば、自分の意志だけで受験できるものだが、私の場合は勝手なことはできないため、どうしても征十郎の許可が必要になってしまう。