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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第3章 似てるの



それでも、私にとってこの空間は心地よかった。


「…携帯鳴ってるぞ」


私のポケットで鳴り出す携帯。


「出れないの。私にも色々と事情があるんです」

「へぇ」


どこの高校でも今の時間帯は昼休みなのだろう、よく掛かってくる。

昼休みだけではなく、夜も同様だ。

相手は言うまでもなく、中学時代の元チームメイト。

薄々私の嘘に気づいている皆は、どうにか私の本当の居場所を突き止めたいらしく、このよう連絡をしてくる。

中には、体の不調の相談ということもあるので、そのような内容のメールは返すが、その他は返信しない。

勿論電話には一切出ない。


「”高嶺の華”も大変なんですよ」

「自分で言うな」


私がそう言っても、黛さんは一切興味を示さない。

でも私は話を聞いてほしくて言ってるわけではないので、彼といる時は凄く楽だった。





ある日の部活帰り。


「テーピングの資格を取ろうと思うんだけど、どうかしら?」

「それは今更お前に必要なのか?」


洛山へ入学してからは征十郎と帰ることが日課となった。

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