第17章 もうやめて
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始まった最後の第四クオーター。
4Fの日向さんも、ベンチから出てきた。
誠凛はいきなり十八番のテツ君の『加速するパス』から日向さんの3P。
4Fに怯える様子もなく、この試合一番のキレ。
「よぉしDF!!一本止めんぞ!!」
「「「おう!!」」」
ボールを持ったレオ姉にマークの日向さん。
日向さんは集中力を高めてレオ姉に目を向けている。
が、どこか違和感があり、ボールではなく、レオ姉の”何か”を見ていた。
きっとそれにレオ姉は気づいておらず、『天』のシュートをおとりに『地』のシュートを構える。
狙いは日向さんの5F。
だが、日向さんは跳んでいない。
「(レオ姉のシュート…重心の置き方を見破ってるわ…!)」
「うおおお」
「なっ…」
日向さんの手はボールに触れ、シュートは外れる。
そのことに洛山ベンチもどよめいた。