第15章 洛山のマネージャー
それもそのはず。
洛山はアップとは言え、レベルがあまりにも高すぎるため、単なるパスからのレイアップだろうと、リズムが全く崩れることはないし、ましてやシュートが外れることなどありえない。
「ゲェーーーーーップ」
永ちゃんは昨日と同様、いや、私が聞いてきた中で最長のゲップを盛大にした。
勿論、それを黙って見てないのがレオ姉。
「アンタどんだけ今日食ってきたのよ!?長すぎでしょ!過去最長じゃないの!?」
「おお、今日はMax食ってきたからよ!なんせ俺のマッチアップは木吉だろ?あいつとは因縁もあるしな、つい筋肉が膨れ上がっちまう」
嬉々とした表情で答えた永ちゃんに、レオ姉はふぅと息を漏らした。
「レオ姉は?」
「日向順平、あんた一緒に誠凛のビデオ見たでしょーが!」
コタちゃんがレオ姉に問いかけると、またもやレオ姉は呆れた表情を見せる。
「イモくさいのはタイプじゃないけど、ちゃんと可愛がってあげるわよ。それより心配なのはアンタなんだけど?火神でしょ、マーク」
「うん!ヤバいね!まーなんとかなるっしょ!ねー黛さん!」
普段と全く変わらない様子のコタちゃんは、近くにいた黛さんに声を掛けるも、黛さんはチラリと見ただけでいつものように無視した。
「軽いわねー相変わらず…状況わかってんの?」
「わーってるって!要は誠凛ぶっ潰せばいいってことっしょ?」
「…ならいいけど」
「レオ姉も苦労しますね…」
「全くよ」
コタちゃんに永ちゃん、と一つ一つの心配要素が大きすぎるレオ姉は、ため息を漏らした。