第15章 洛山のマネージャー
私はレオ姉に手を引かれ、会場を後にした。
「レオ姉…迷惑をかけて、本当にごめんなさい」
宿泊先までの道すがら、私は数歩前を歩くレオ姉に呟いた。
私の言葉に、レオ姉は振り返り、微笑みかける。
「迷惑だなんて思ってないわ。アタシたちには華澄ちゃんが必要なのよ。それに…もっと華澄ちゃんと一緒にいたいの」
さあ、行きましょう?なんて言いながらレオ姉は、私の歩幅に合わせて並んで歩いてくれた。
*
宿泊先に到着すると、コタちゃんと永ちゃんが待っていてくれた。
二人もレオ姉同様に心配してくれていたらしく、とても心が痛んだ。
「征ちゃん、入るわよ?」
レオ姉が征十郎の泊まっている部屋のドアをノックする。
開かれたドアの先に立っていたのは征十郎と同室の黛さん。
征十郎は部屋の奥で本を読んでいた。
「入れ」
黛さんに促され、レオ姉、コタちゃん、永ちゃんに続き、私も中へ入った。