• テキストサイズ

青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第14章 できないわ




そして、残り30秒を切り、得点は78-79で誠凛がかろうじてリードしている。

ここで、黄瀬の動きを見切ったのか、テツ君は黄瀬と向き合った。

黄瀬は、大ちゃん…征十郎…ゴール下ではあっくん…と次々に『キセキの世代』の彼らの模倣を繰り広げる。

まるで、そう誘導されるかのように。


「(でも…何か腑に落ちないのよね…)」


誘導された黄瀬は伊月さんにボールを弾かれるも、それを奪い返し、笠松さんへパス。

ボールはゴールに吸い込まれ、海常が逆転。

時間は残り4秒。


「…なるほど…さっきのラン&ガンはそう言うことだったのね」


誠凛は黄瀬を止めには来ていない。

スローインから火神が自陣まで走る。

だが、黄瀬の戻りも早く、レーンアップを決めようと跳んだ火神だったが、これは決まらないだろう…と直感した。


「火神君!!」


テツ君が叫ぶ。

その声に反応した火神はボードを使い、テツ君にパスした。

そして、テツ君の放ったシュートはブザー音と共にネットをくぐる。


『試合終了ー!!勝ったのは誠凛高校ー!!』


「テツ君……」


明日の決勝、洛山の相手は誠凛に決まった。


だけど、もう私には関係のないことなんだわ…。

まだ、目的は果たしていないのに…修ちゃんに怒られちゃうかしら…。



もう、ここに私の居場所はない。

/ 422ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp