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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第14章 できないわ




だが、それも彼の前では無意味なことで、アッサリその手も捕まってしまう。


「…どうして…?どうしてそんなことが言えるの…?」


自分のあまりの無力さに、私は涙を零しながら征十郎に訴えかけた。


「…確かに私は洛山のマネージャーよ?でも、あなたのマネージャーではないわ……私は、ただ…心配なの、助けてあげたいだけなの…たとえそれが他のチームであっても……そのチームが洛山にとっていい好敵手であれるように……!…なのに、どうして…っ」

「……」

「もう、二度と…征十郎に逆らわないわ。これっきりにするから……だから、お願いよ…黄瀬のところへ行かせて…」


私が涙ながらに言うと、征十郎は少し考えたようにして、私の手を離した。


「いいだろう」

「せ、じゅう…ろ…?」

「華澄、お前には洛山のマネージャーを辞めてもらう」

「!」

「征ちゃん!?それはあんまりよ!」


洛山のマネージャーを…辞める…?

この…私が…?


「玲央は黙っててくれ。…華澄、お前は確かに優れたマネージャーだ。僕に着いてこさせたのも、他にいられては厄介だと思ったまでのこと。だが、それも他ばかり見ているようでは意味がない…もう用済みだ。それでもいいと言うのならば行け」


征十郎の目は本気だ。

もし…ここで私が頭を下げて謝れば。

黄瀬を見捨てれば。

征十郎は許しはせずとも私をこれまで通り洛山のマネージャーとして置いてくれる。

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