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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第14章 できないわ




たった十分にも満たない時間はあっという間に過ぎ去り、私たちはコートへ戻った。


『第三クオーター、始めます』



「後半、始まった!!」


後半戦が始まり、言っていた通り、真ちゃんのマークには征十郎が付く。

真ちゃんはノーフェイクで3Pのフォームに入る。

だけど…。


「ダメよ…そんなんじゃ…」


完全に意を付いたその動作も彼の『眼』の前では無に返される。

真ちゃんから奪ったボールから洛山カウンター。

すぐさま高尾君が追いつき、征十郎を抜かすまいとマークに付くが、それすら無意味なもの。


「逆らう者は何人たりとも見下ろすことを許さない」


アンクルブレイクで倒れた高尾君の目の前で、征十郎はボールを放つ。

そのままボールはネットをくぐった。


「頭が高いぞ」





最後の十分、第四クオーターに入った。

征十郎が切り札を出したことで、点差は14点。

勿論、リードは洛山だ。

秀徳も、なんとか征十郎を止めようと食らいつくが、そんなものは彼の前では全て無になる。

何故なら。


「(そう…彼の『眼』は…)」


全てを見透かす ――― 『天帝の眼』。

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