第14章 できないわ
その様子に一切目をくれず、私たちは普段通りベンチに入った。
「ゲェーーーップ…うーむ、食い過ぎた。牛丼」
「きったないわね!てゆか、試合前にドカ食いってなんなわけ?」
「俺ァ肉食った方が力でんだよ」
もう慣れたが、いつもながらに盛大なゲップをかます永ちゃんに、レオ姉は嫌そうな表情を浮かべる。
「それより見て見て、あいつら!やべーって!」
「うっさいわねー」
「強そーマジ!やっべー!!なー赤司ぃ!」
ここまで歯ごたえも手ごたえもない相手だったからか、コタちゃんは目を輝かせて秀徳のベンチに目を向ける。
「ああ、彼らは強いよ」
問いかけられた征十郎はベンチに腰掛け、試合に出る準備をしていた。
「あら?征十郎、今日はスタメンなの?」
「監督も同意済みだ」
その様子に私は首を傾げて問いかけると、征十郎は答える。