第14章 できないわ
大会六日目。
準決勝。
私たち洛山と秀徳の試合は午後二時半開始。
午前中は、各々好きなように過ごしたようで、正午に全員会場に集まった。
「準備はいいね?」
インターバルも控室での簡単なミーティングを終え、征十郎は全員を見渡しながら言った。
その言葉に選手は頷く。
「さあ、行くよ」
征十郎の一声で皆立ち上がり、控室を出てゆく。
準決勝、真ちゃんの秀徳との試合が始まる。
「出たー!!」
「桐皇・誠凛と新勢力の台頭する東京代表校のうち唯一王者のイスを譲らず、文字通り不撓不屈の魂で11年連続出場の古豪…」
「歴戦の王者、秀徳高校!!」
「そして…来た…高校最強…!」
「WC開催第一回優勝以来、現在まで連続出場。優勝回数は最多…最古にして最強の王」
「開闢の帝王、洛山高校!!」
秀徳と私たち洛山がコートに現れると、会場は盛り上がりを見せ、あちこちから様々な声が聞こえる。