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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第3章 似てるの



こういったことを考えると、私も変わってしまったな…とつくづく感じる。


「お前はどちらが勝つと思う?」


少しだけ口角を上げて征十郎は私に問いかける。


「…どうかしらね。テツ君は新しい”光”を見つけたらしいから…その”光”次第ね」

「そうか。どんな奴だ?」


私の言葉に興味を抱いた征十郎は、いまだ口角を上げたまままた私に問いかける。


「…火神大我。ポジションはPF。帰国子女でバスケは本場仕込みよ、といってもストバスなんだけどね」

「大輝と似ているな」

「だからこそテツ君は彼を選んだんじゃないかしら?」


テツ君は、『キセキの世代』の彼らを倒したがっていると聞く。

だが、テツ君個人一人では彼らに勝つことなど不可能だ。

だからこそ、彼には新しい”光”…それも、より強い光を放つ相棒が必要だったわけで、運よく元相棒と素質の似た火神大我と出会った。


「まあ…私が今集められる情報はこれくらいよ。実際にこの目で見ないと分析なんてできないわ」


実際、その通りだ。

今私の手元には、火神大我のプレイするビデオがあるわけでもないし、実際に見てみないと、どういったプレイスタイルなのか、どんな癖があるのか、などわかるわけがない。


「こればかりは仕方のないことだ。IHまではまだ時間がある。まずは近畿の情報から集めろ」

「もうできてるわよ」

「ならばいい」


征十郎が満足げに言った時、ちょうど昼休み終了を告げるチャイムが鳴った。

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