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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第11章 夏の大三角形なのよ?



だけど、それは洛山を裏切ること。

マネージャーとしてとるべき行動ではないこと。

そんなことを考えている私は、洛山のジャージを羽織ってベンチに座るべきではない。


「藍川が何を考えてんのかは知らねーけど…藍川ほどマネージャーに誇りを持ってる奴はいねーよ」

「私が…?」


問い返した私に、樋口先輩は頷く。


「藍川が仕事できなくて、生意気で、嫌な奴だったら、俺は間違いなく藍川がベンチに座ることを許さない。だけど…藍川だからこそ、俺はベンチに座れなくてもいいか、って思えるんだぜ。だから、藍川は自分の思うようにやっていいんじゃねーの?藍川が『これが正しい』って思って行動したんだったら、それはきっと正しいんだと思う。だから、ベンチに座る資格がないとか言うなよ」

「樋口先輩…」


私が正しいと思うこと…。

それは、”今の”征十郎の言うこと、”今の”『キセキの世代』が間違っているということ。


「ありがとうございます」


樋口先輩の言葉に少しだけ救われたような気がした。

私がお礼を言えば、樋口先輩は笑いかけてくれる。


「お、そろそろ休憩だな」

「私、ドリンク配りますね?樋口先輩はタオルをお願いします」

「おう」


私はドリンクの籠を持って、選手たちの中へ入っていった。

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