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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第9章 条件があるわ



でも…まだ私のかくれんぼは終わっていないし…だけど、もうあっくんにはバレてるし…。


「はあ…」


もういいか、と諦めて通話ボタンを押した。


「はい」

『カスミン!ひっさしぶりー!元気ー?』


久々に聞いた甲高い声に、私は少し耳から携帯を離した。


「用件は何かしら」

『相談、というか…一緒に考えてほしいことがあるんだ』


さっちゃんの話によると、先日のIH終了直後に、大ちゃんを棄権させたことで喧嘩になったらしい。

その件については、テツ君に慰めてもらって解決したというが、その際にテツ君が見せてくれたドライブの謎が解けないという話だ。


『タネがあるのはわかってるんだけど、どんなタネかなーと思って』

「そんなの簡単じゃない」

『え?』


電話越しで聞いただけだし、私が直接見たわけでもないので、確信はないが、聞く限りその『消えるドライブ』のタネは案外簡単なもの。


「ダックインじゃないの?」

『ダックイン?でも、それでも流石に見えるよ?」

「そこにテツ君お得意の視線誘導でも織り交ぜてるんでしょ」

『ああ、なるほど!やっぱカスミンは凄いね、見てもないのにわかっちゃうなんて』

「それはどうも」


逆にさっちゃんがこんな簡単なタネに気づかないことに驚きなんだけど。

ま、色んな複雑な技を分析してるから、案外簡単なタネに気づけない、ってこともあるんだろう。

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