第9章 条件があるわ
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IHは勿論、洛山の優勝で幕を閉じた。
決勝の桐皇戦も、流石のさっちゃんも大ちゃんの異変に気づいたらしく、大ちゃんは欠場。
出る必要がない、という征十郎も欠場した。
優勝後のインタビューで征十郎は、「出ていればもっと楽に勝てたのではないか」という質問に、「それでは面白くもなんともない」と答えた。
つくづく、彼らしいと思った。
「うーん…」
IH終了後、今日の練習は自主練。
それでも私は一応顔を出さなければならず、ぼんやりとその風景を眺めていた。
その時、私の携帯が鳴り響き、相手を見てみればさっちゃん。
私は今、この電話に出るか悩んでいる。
「あら、切れたわ。……ん?」
切れたと思ったら、またすぐにかかってくる着信。
メールで済まない内容なの?