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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第9章 条件があるわ



その翌日の準決勝は、あっくんだけでなく征十郎も欠場した。

征十郎曰く、出る必要がない。ということだ。

何とも彼らしいし、別に征十郎が出ようが出まいが、私がここから出れないことは変わらないわけで、別にどうでもいい。


「(…にしても、昨日あっくんご機嫌ななめだったわね)」


征十郎に欠場するように言われ、そのこと自体はすんなり受け入れたようだったが、その後、あっくんからメールが入り、『藍ちんが赤ちんに言ったのー?』なんて言われた。

私が言ったことは事実だが、ここで正直に答えれば、私の身の上が危ないわけであって。

『何の話?』とだけ返して、私はIHには来ていない、京都に残っている、という躰で話を済ませた。


「まずい…トイレに行きたいわ…」


トイレに行くためには、控室を出なければならない。

それもあって、大会開催中の間、極力水分を取らないようにしていた。

それでもこれは生理的現象。

やむを得ない。


「あー…昨日まではそんなことなかったのに…。どうして今日に限って…」


一昨日までは会場はバラバラであったため、私が洛山のジャージを脱ぎさえすれば、トイレに行くことのも容易いことだった。

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