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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第9章 条件があるわ



そして、最後に残ったのは私と征十郎。


「話があるんだろう?」


いつもなら一番に控室を出て行く征十郎だが、今回は、私が何か話があることをわかっていたように、その場に立つ。

征十郎の問いかけに、私はコクリと頷いた。


「私は今、征十郎の言付通りに一歩もここから出ていないわ。だけど、そんな一方的な話はフェアじゃないと思わない?」

「何が言いたい」

「明日以降も私にここにいろ、というのなら条件があるわ。明日の陽泉との試合、あっくんを欠場させてちょうだい」


私が言えば、征十郎は面白そうに口角を上げる。

が、目は笑っていない。


「へぇ…僕に命令するのか」

「命令じゃないわよ。強いて言うなら交渉、ってところね」

「いいだろう。敦には僕から言っておく」


征十郎は案外アッサリ承諾した。

おそらく、あっくんの膝のことに征十郎も気づいていたのだろう。

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