• テキストサイズ

青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第9章 条件があるわ






あれからあっくんは、約束通り、誰にも話していないようだった。

間もなくして迎えたIH当日。

今年の開催地は、関東。

バスケの会場は東京ではないものの、実家へ帰るような気分で、変わり映えもなく、どこか気分は落ちる。

そして事件は、IHの開会式前に起こった。


「なっ…どうして…?!私をベンチに入れないって、どういうことよ!」


宿泊先を出て、開会式会場へ向かう途中で、征十郎に告げられた。


「今回はまだ役者が揃っていない、お前のお披露目はまだだ。試合の間は控室にいてもらう。一歩も外へ出るな」

「そんなことなら京都に残ったわよ!どうして今更そんなことを言うの?!」

「試合後の選手のケアは誰がやるんだ。それにこのことを先に言ったところで、お前が今言ったように着いてこないことは考えなくともわかる」


本来ならば、トップマネージャーの私がベンチに入るはずだった。

にも関わらず、征十郎は自分のゲームを楽しむために私をベンチから追放しようとする。


「どうせ提出してあるマネージャーは樋口なんだ。別にいいだろう?」

「よくないわっ」

「僕の命令が聞けないのか」

「…!」


冷たい目をして、その瞳に私を捉えた。

/ 422ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp