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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第9章 条件があるわ



でもこれは誰が悪いわけでもない。

修ちゃんは、ただ日本にいる従妹の話を友だちにしただけ。

氷室さんは、自分の友だちを知っているという後輩とその話をしただけ。

――― 悪いのは…。


「あ、謝らないで…修ちゃんは何も悪くないわ。氷室さんも…」

『華澄?』

「悪いのは、皆をだまし続けている私なんだもの」


――― 私。


「こんな朝早くから、本当にごめんなさい。切るわね…」

『大丈夫か?』

「平気よ。本当にごめんなさい」

『また何かあったら電話しろよ?』


全ての元凶の私に、いまだ優しい言葉をかけてくれる修ちゃんに一言だけ返して、私は電話を切った。


「どうしよう…征十郎にもしバレたら…」


あっくんのことだ。

私だけではなく、きっと征十郎にも問いかけているはず。

そうなれば、私はもうここにはいられなくなってしまうかもしれない。

あと一週間だったのに、たったそれだけだったのに…。

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