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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第9章 条件があるわ



修ちゃんは、途中で何を言いたいのかわからなくなってしまうほど慌てた私の話を、ただ黙って聞いてくれた。


「どうしよう…。誰にもバレないようにしろって言われてるのに…このことが征十郎にバレたら…私っ」


もう彼の側にいることはできない。

征十郎どころではない。

洛山のマネージャーも続けられなくなるだろうし、もうかつての仲間たちと会うことも許されない。


『だから落ち着けって。とりあえず言っとくけど、俺じゃねーからな?紫原と連絡なんざ取ってねーよ』

「だったら一体誰が…」

『そこだな…。桃井が気づいたってんなら話は分かるが、何でまた紫原なんだ?』


そう。

そこがおかしい。

私が細心の注意を払って上手く隠れようが、さっちゃんならばもし見つかっても不思議には思わない。

また、さっちゃんの側にいる大ちゃんから今回のような連絡がきても同様だ。

真ちゃんやテツ君でも、都内で情報を共有していた、としたら同じことが言える。

なのに、どうしてあっくんなの…?


「わからないわ。あっくん…今秋田にいるから、わかるわけがないのに…」

『秋田か…。…ん?ちょっと待て』


私が「秋田」という言葉を口にした途端に、修ちゃんは突然慌てだした。


『紫原、今秋田なのか?!』

「そうよ?前に言ったじゃない」

『学校はどこだ?!』

「…陽泉高校よ。ミッション系の」

『……』


私があっくんの学校名を答えると、修ちゃんは今度は黙り込んでしまった。

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