第8章 我が儘か
やってもいいのだけど、その後の柔軟をサボる傾向があるため、不安で仕方ない。
「自分、こないな時までそんな心配かいな…。ある意味尊敬するわ」
「褒め言葉として受け取っておくわ」
修学旅行か…。
私も小六と中三の時に行ったけれど、小学生の時の記憶はもう曖昧だし、中三の修学旅行なんて…そこまで楽しかった記憶もないわね。
なんせ中三なんて、あんな時期だったし。
「ここのチーズケーキがめっちゃ美味いんやって」
「へぇ…」
「ほんま興味ないねんな」
私が物思いにふけっている間、成美ちゃんはどこから出したのか、北海道のお土産カタログを広げて、語っていた。
が、私がそんなものに興味が有るわけでもなく、ただぼんやりと、その光景を眺めていた。
「(北海道なら行ったことあるわけだし…お菓子にも興味あるわけでもないのよね…)」
レオ姉はお土産を楽しみにしててね、なんて言っていたが、そんなことよりも、私は少しでも睡眠時間が欲しい。
そんなことを思っていた。